荒地の静寂/幻影の気配

 荒地に吹く風は孤独の味がするらしい。ならば、荒地の静寂は狂気の足音がする。

 指標もなく荒野へと繰り出すのはあまりに危険、とはよく言ったものだ。
 まったく、胎界主はどれだけの示唆が込められているのやら。

 指標となる幻影も気配も俺には無い。ならばいっそ、孤独に溺れ狂気に耽るのも一興か。

■喪失と再生

 宇多田ヒカルの「Fantôme」を聴いている。
 アルバムのある意味でタイトルトラックとも言える「道」がとても良い曲。
 他は個人的には「荒野の狼」と「二時間だけのバカンス」がお気に入り。Songsを見た後に聴いた「ともだち」はブワッと絵が浮かぶくらいには良いイメージをもらった。
 全体的に捨て曲は無い。何より、このアルバムが宇多田ヒカルにとっての「再生のための音楽」であるというのが感慨深い。ちょっと前に日記にも書いたけど、実在していた原点を失った彼女の内面がこれでもかという程に出ているし、喪失感だけでなくその次の段階にまで至っているんだよ、というのが明確に示されているのがとても良い。
 四月の日記で

https://icows-essay.tumblr.com/post/142888516883/花束の通り雨


 と書いたが、このアルバムは正にその上を行くものだった。
 俺が今感動しているのは、そのメッセージが「道」から聴こえるからだ。
 朝の気配、消えない星、心の中に響く声。素晴らしい。実に素晴らしい。

■部屋ではなく分身だった

https://icows-essay.tumblr.com/post/150969752683/分身


 こんな日記を書いたのだが、現時点でリニューアルの基本方針にしている。
 人間は一つの混沌でありそれを全て写し込んだ部屋あるいは分身を他人に理解してもらおうというのは無謀すぎる。故に、要素を分割する。とにかく感想文は分ける。
 流石に三年も(途中変わっているといえば変わっているが根幹は)同じバージョンでやってると、不備が目立つ。要素の混沌もそうだがメニューのドロップダウンなんかもそうだ。
 良い感じにリニューアルへの圧が高まってきているし、しっかり準備しよう。
 まぁその前にRKGKスレイ終わらせなきゃいけないんだけどね。
 今現在2015年の五月二週目をスレイしてる。一日で一週間分スレイ出来ればいいのだけど、今の腕だとブラッシュアップの関係上二日で一週間分が限界のようだ。精進せねば。

関連記事

Slide to Top