三代目頑駄無大将軍
SDXで武者が出た時からある程度予想はしていたが、やはり実際発売されるととても嬉しい。という訳で、今回取り上げるのは遂にSDXへと出陣の三代目頑駄無大将軍。
SD戦国伝で大型アイテムと言えばまずは大将軍だよね、というくらいファンには御馴染みのチョイスだし、以前に出てる武者頑駄無の出世した姿と言うのが何より嬉しい。
本編では本格的にストーリーが動き出す風林火山編の大将軍で、名前には三代目と入ってるが発売された順番的には二番目の大将軍。人気はあるものの、後続の大将軍(特に結晶鳳凰が出てきた新世から獅龍凰にかけて)がそれを上回る人気と派手さを持つため、どうにも地味で損をしてるイメージが強い。他にも直接的に墓を描かれるなど、登場直後に敵と相撃ちで戦死した二代目と合わせて不遇コンビとも言えるキャラ。戦死だけなら戦国伝の大将軍は3/4が戦死した事があるから二代目と三代目だけを不遇というのもどうかと思うけど、登場期間の長い初代や唯一戦死してない四代目と比べると、登場直後に出番を終えるのが不遇さに拍車をかけてるかもなぁ。
なんやかんや言ってるけど、嬉しさが極まって語り過ぎてるな。
大分尺を消費しちゃったし、早速SDX三代目大将軍の感想文書いていこう。
まずは御馴染みの茶箱。
武者系統はアルファベット表記だとやはり絶妙なダサさだなぁ。
パッケージ表。
同一人物でシリーズも同じという事で、基本は武者と同じ。
ただメインカラーが本体と同じ白になってるから印象は大分違う。
横井画伯の描き下ろし。
眼の色が違うんですが……これはなにかの布石か? 余談だが、SDのカメラアイは基本的に元ネタを踏襲してる。つまり三代目の目が黄色いのは武者がRX-78-2が元ネタだから。
意外にも黄色い目をしてる大将軍少数派。まぁ更にレアな青目の大将軍(F-91がモデルの新世大将軍)ってのもいるんだけど、兎も角三代目がもし多数派である緑目になるとしたら、天下統一までの四人居る大将軍全員が緑目になるんだよね。まぁ、だからどうしたって話だが。
恒例の背比べ。前面。今回は出世前の姿である武者も加えて。
ファイナルフォーミュラーやネオブラックドラゴンには劣るけど、SDXの中では大きい方。
武者との比較では兜の補正抜いても大将軍の方が大きい。まぁBB戦士の頃から大将軍というのは大きいものだし、この程度は許容範囲。因みに主要因は後述する足の肥大化。
後面。通常形態だから背負い物もまだ大人しい方なんだけど、比較対象を普通の武者やfigmaにするとその派手さや大仰さが際立つね。これでも大将軍としては地味な方なんだけどな。
まぁ他の大将軍が派手すぎるってのもあるが。(ex.飛駆鳥、超機動、獅龍凰とか。インモールド成型の結晶輝羅鋼を使った大将軍は桁違いに派手。武威凰? 知らんなぁ。)
ゴリッと動かす。流石に武者程スムーズには動かない。正確に言うなら動くけど、鎧が干渉して若干劣るという感じ。まぁそれでもこの豪華さでこれだけ動くなら十分だと思う。
真顔。
流石に表情は最低限か。仕方ないね。笑顔あるだけマシ。
太陽の軍配。
BB戦士だと閃光剣が入ってない事もあって、目立つ配置のアレ。
ぱかっと開いて、鳳凰剣。
BB戦士では迫力に欠ける大きさだったけど、SDXでは丁度良いね。
閃光剣。
BB戦士では武者砕虎摩亜屈に付属していた為に若干地味な扱いにされてた可哀想な刀。まぁ実際拵えも刀そのものはシンプルで目立った特徴は無い。寧ろ、鞘の方が豪華。
鳳凰剣とは逆にBB戦士版より若干短くなってると感じるが、その代わり分厚くなってる上にメッキまで施されてるから、貧相な感じはしない。長さは出世前の武久丸と同じくらい。
抜刀ポーズは流石にサクッと出来る程ではない。工夫を重ねれば出来ない事は無いと思うけど、大将軍は佩いたまま抜かず、家臣に持たせて抜くだろうという事もあってスルー。
太刀持ち役として砕虎摩亜屈が欲しくなる。
エフェクト付き閃光剣。
コミックワールドでは基本的にこの状態。復活闇将軍を一撃でぶっ倒したアレだ。
これは開発陣分かりすぎてる。素晴らしい。実に素晴らしい。贅沢を言うならもっと長くして欲しかったけど、取り回しを考えるとこれくらいがベストなのかもな。
巨大目牙砲と書いてグレートメガキャノンと読むのが戦国伝クオリティ。
兎も角、この大筒のお陰で背面のボリュームアップが凄い。
まぁ、この大筒を背負うってのはある意味大将軍の伝統だからな。
当然、射撃体勢にも出来る。ただちょっと窮屈。
因みに新星鳳凰のパーツは手持ちも出来る。
閃光剣を抜き放って、バトルマスクを被って、フル装備。
BB戦士で言う所の複数商品を揃えて初めて出来る姿。
バトルマスクは軽装形態の頭前面ごと取り替えるため、マスク被ってる感がちゃんと出てる。
大将軍と言えば、鳳凰。三代目は新星鳳凰。読みはネオフェニックス。
見て分かる通り、基本は巨大目牙砲。
大将軍の変形と言えば、これも鳳凰。三代目のそれは超鳳凰。読みはハイパーフェニックス。
コミックワールドで荒烈駆主乗せてた姿を覚えてる人が多そう。目が見えてるのはご愛嬌。
荒烈駆主はいないので、昔の自分を乗せてみる。
武久丸と閃光剣は柄の大きさも殆ど同じだから、こんな事も出来る。
流石に荒烈駆主と同じ場所に乗せるのは無理だったので、後ろで。
風林火山編のキャラクターが欲しくなるな。荒烈駆主とか副将軍とか。
突然の脱ぎ捨てギミックで軽装形態。
イヤッッホォォォオオォオウ!(AA略)
武者の写真とポーズ合わせてみたけど、足のお陰で躍動感がより出せる。
つー訳で、これが武者と比べてベースが大型化してる主要因。
つま先が動くようになってる訳だ。ここまで大幅に動くのはマスコマさん以来じゃないかな。
全然関係無いけど、同一人物だけあって顔はほぼ同じ。つーか同じ。写真撮り終わってから気付いたけど、武者と視線パーツに互換性がある。まぁ武者に付属してる心眼感応用のパーツくらいしか(他の視線パーツは大将軍も武者も同じだから)意味が無いのだけれど。
同一人物がSDXで出てて、出世というキーワードだとやはり皇騎士とキング二世が思い浮かぶ。ので、並ばせてみたが……そのデザインの差というか方向性の違いが顕著だね。
複雑な装飾性はキングが凄いが、統一感のある美しさは大将軍の方が上だと感じる。
フル装備でキングと並べてみる。そもそもボリュームの差が凄いな。
まぁキングはブランリヴァルに騎乗しないとフル装備とは言えないから、騎乗した姿を考えるとボリューム的にはどっこいどっこいか。縦に大きいか横に大きいかの差だな。
光の玉は新生武者五人衆のシンボルがちゃんと入ってる。
まぁアスの玉の模様が上下逆になってるのはどうかと思うが。
カッコいいのでスルーしようと思えばスルー出来る。
ラストはエクスワイバリオンからスタンドぶんどって空中にて。
大将軍は浮かせて飾るのが映えるな。やっぱ魂STAGE買おうかなぁ。
■まとめ
総評としては、待ちに待った大将軍。
武者が素晴らしい出来だっただけに過剰な期待をしてたけど、その期待通りの出来映え。三代目大将軍に求められてる要素が過不足無くきっちり再現されてる。素晴らしい。
流石に武者に比べるとパーツの多さからポロリが増えてるけど、これまでのシリーズから考えれば少ない方。信頼が一気に減じたエクスワイバリオンに比べれば無いようなものだ。
特に良いのは、その可動性。これほどの装飾を持ちながらも、動く所はがっつり動く。
巨大目牙砲で言えばBB戦士では根元から動くだけだったものが2段ジョイントになっているし、足元で言えば爪先が大きく可動する事によって超鳳凰形態での格好良さや浮かせて飾った時の表現の幅を広げてる。腕に接続する盾やボーガンも手持ちに出来るようになっているなど、かつて諦めていた事が悉く出来るようになっているのがとても心地好い。
これだけ可動に気を使っているのにも関わらず、SDX本来の持ち味だった重量感が戻ってきている辺りも素晴らしいね。手にした時のずっしり感はファイナルフォーミュラーにも勝る。
欠点は、ほぼ無い。
少々ポロリがあると先に書いたけど、それは「武者に比べれば」というだけで同パーツ数くらいのSDXと比べるなら寧ろ少ないくらいだから、逆に言えば良い点としてもいいくらい。
光の玉、特に胸部のアスの玉の模様が上下逆になってるのも、数少ない欠点。
俺はスルーしようと思えばスルー出来るが、ここは個人個人で許せる人と許せない人の違いがはっきり出そう。特に商品の目玉としてWebページでもパッケージ裏でもアピールポイントとしちゃってる部分だからなぁ……。アピールしてんのにミスってるとかwwww とは思う。他が素晴らしい出来なだけに、まさに玉に瑕だなぁ。
SDXは高額アイテムになると「美点が沢山、欠点も沢山」という事が多々あるのだけど、三代目大将軍はその中でも欠点が少ない。SDガンダム好きな人は買って間違いは無い。
豪華なSDX欲しいけどスペドラやファイナルフォーミュラーはちょっとなぁ……という人にもオススメ。存在感で言うのなら決してそれらに負けてないし、手にした時の満足感は随一。
出世前の姿である武者に並んでオススメ出来るSDXだよ。
■追記 2015.09.21
九月二十日に上下逆についてた「アスの玉」を修正した、胸部パーツが送られてきた。
これは買った客に対してメールで意思確認をして、欲しいと意思表明した人に送っているパーツ、と言う事らしい。お伺いのメールは七月三十一日に来て、受付期限が八月二十日。
丁度この記事を書いて三日後くらいにメールが来た訳で、まぁ普通に希望したわけだ。
そっから約二ヶ月で届いた訳だが……やっぱりパッケージやWebサイトでアピールしていた部分を間違えちゃったのは看過出来ないミスだったみたいだな。
何か法律に引っかかるんだっけ? 宣伝してた内容と違うと。
まぁそれは兎も角、折角交換パーツを頼んだんだ。サクッと感想追記。
早速取り出す。
こうして見ると、肩は専用器具が無いと取り外しや取り付け出来ませんよ、という事なんだろうなぁ。出来るなら、肩も外して来るだろうし。
と言う訳で組み立て。
まぁ、この距離まで近付かないとわからんからなぁ……。
誤記版の胴体と並べて。まぁ限りなく自己満足に近いね、これは。
■追記のまとめ
これで欠点は無くなったな! と、言いたい所だが、店頭で売っている訳ではないため、この処置は期間限定。つまり、これ以降に買った人には修正版を手に入れるチャンスは無い。
売っている店がプレバンに注文してて、しっかり付けてくれるなら問題ないけど……そういう店ばかりじゃないだろうからなぁ。今後買う人、中古ショップで買う人は少ないだろうけど、一応注意したほうがいい。つってもまぁ、余程近くで見ないと気にならないけどね。
まぁ何にせよ、猛省すべきはバンダイだろうね。
アピールポイントとして書くなら、品質管理しっかりしろよと言いたい。商品のクオリティは良いのに、こんな細かな部分で評価を落とすなんて本当に勿体ないからな。